日曜日, 2月 19, 2006

地獄少女 19話

今回は物凄く怖い話だった。
人形師のおばあさんが人形に魅せられて狂気に陥る姿が滅茶苦茶怖かった。
そんなおばあさんが息子の嫁を人間として見ずに、自分が理想とする人形に近づける為に嫁を躾ける描写は、まさに狂気であり、恐怖だった。
人間としての尊厳を奪い、嫁には何もさせない。
嫁の体重に異様なまでに拘る。
嫁が少しでも自分に逆らおうものなら、徹底的に痛めつけ、嫁の立場を分からせる。
嫁は嫁で、逃げ出したいけれど、逃げてしまったら孤児院がどうなるか分からない。
逃げたくても逃げられない。頼りの夫は母親の言いなり。
ここまで嫁が追い込まれてしまったら、もう地獄少女にすがるしかない。
どう足掻いても、このままの嫁には救いは無い。
(たとえ、おはあさんの老い先が短いとしても。いや、意外とこういうのは長生きしてしまうかも。)
久々に地獄少女に依頼した人に同情できた。

また、嫁の過去を明かすのに柴田親子を使ったのは非常に上手いと感じた。
柴田親子が絡まなかったら、ただの嫁の孤児院時代の回想で終わってしまう。
それだけの描写では、「だったら旦那の家から逃げて、孤児院に帰れば良いじゃないか?」と思ってしまう。
柴田親子に、自分が置かれている状況、自分の生い立ち、孤児院での出来事、そして旦那の家から逃げた場合に起こりうる未来を話すことで、嫁が旦那の家から逃げられない事を、客観的に示してくれた。
ここ最近の柴田親子は邪魔な存在だった。
彼らが出てくる事で、必要な描写が出来なかったり、結局役立たずだったりという場合が多かった。
それが今回は、柴田親子は必要な存在だった。
彼らが居なければ成り立たない話だった。
これは凄い事だ。
このような脚本は、6話で鬼のような話を書いた高橋ナツコ氏レベルでなければ無理だろう。
改めて高橋ナツコ氏の力を思い知らされた。




見所






祈里。
自動人形の嫁になった哀れな人。










閻魔あい


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