なごみに感情移入できなかった為、面白くなかった。
なごみがメインの話だったが、なごみのキャラが立っていないうちになごみの家庭の事情話をやられても何一つ面白くない。
それまでのなごみといえば、蟹といがみ合っている所しか見た事が無いから、尚更面白くなかった。
今回の話でなごみが『何かに熱く打ち込むヤツはカッコ悪い』という価値観を見せていたが、それだったら1話2話で演劇部を作ろうと奮闘する素奈緒を冷めた目で見るとか、「演劇の何が面白いのやら。ああいうのを熱血バカって言うんでしょ?」と素奈緒の情熱を否定するような描写をそれまでに入れて欲しかった。
ところで、なごみの家庭の事情は理解できたが、どうしてなごみが母親の再婚相手の男を毛嫌いするのかがさっぱり理解できなかった。
その辺りの理由を明かすのかと思っていたのが、全く明かさずになごみと亡くなった父親との回想を流して最後に自己解決する展開は流石に酷いと思った。
これだったら、再婚相手を用意せずに、ただ単になごみが父親が亡くなる前に大根の煮物を食べさせてあげられなかった過去を乗り越える話とか、亡くなった父親が作る大根の煮物の味がなかなか再現できずに悩むなごみが、素奈緒の演劇で救われた、という話にすれば良かったのではないかと思う。
そうでなければ、学園生活を通してなごみの存在をアピールする話にすれば良いと思う。
例えば、
なごみは弁当を自分で作ってきていて、おかずには必ず大根の煮物が入っている。
そして、大根の煮物を批評を友達にしてもらっていて、友達はいつも美味しい美味しいと言ってくれるが、なごみ本人は納得しない。
とすれば、なごみに存在感が増すと思う。
どうしてなごみは、いつも弁当に大根の煮物を入れて来るのか?
どうしてなごみは、友達が美味しいと言っているのに納得しないのか?
このような謎があれば、なごみを「大根女」として印象付けられると思う。
もちろんこれだけで終わらせずに、謎はなごみのキャラクターが立った後、今回のようなエピソードで謎解きをする。
ただ、なごみをこういうキャラクターにしてしまうと、『何かに熱く打ち込むヤツはカッコ悪い』という価値観を持つ性格と相反してしまうので、なごみのキャラクターを根底から覆す事になってしまうのが問題だ。
カテゴリ:つよきす Cool×Sweet