木曜日, 3月 16, 2006

こてんこてんこ 第24話

今回は、Aパートは為になる話で、Bパートは滅茶苦茶面白かった。

Aパートは、自分の命と引き換えに、泉を綺麗にしたり、怪我を治す妖精のクリークをメインにした、教育色溢れる内容だった。




ピックちゃんの様子がヘンなので、後をつけてみるとクリークという名の妖精と会っていた。
クリークは泉の汚れを綺麗にしたり、怪我を治す事ができる。



ある日、まてんこにこてんぱんにやられた男爵達がクリークの棲む泉で汚れを落とした。
そこで、クリークが泉の汚れを綺麗にする力がある事を知った。



妖精の長老に、クリークの事を話した。
長老は、クリークは泉の汚れを綺麗にする代償に自分の命を削っている事を話した。



翌日、泉に行ってみると泉はゴミで汚されていた。
クリークは、ゴミを捨てたのは男爵達だと分かっていたが、彼らが全てのゴミを持ってくるまでそのままにしておいた。



最後のゴミを捨てに来た男爵を、ピックちゃんが怒りの鉄拳で追い返した。
こてんこ達は、クリークの命を守る為、自分たちで泉を綺麗にする、と言った。
だがクリークは、泉を綺麗にするのが自分の役目だと言った。



泉は綺麗になったが、クリークは全ての命を使い果たして消えてしまった。
クリークを失った事を知った長老は、これからはクリークに甘える事無く、ゴミを出さない努力をしよう、と言った。



クリークが消えてしまった事を嘆くピックちゃんだったが、クリークの棲む木からは新たな芽が成長していた。


Aパートは寓話的な話だった。
イソップ童話とか、道徳の教科書に載っていてもおかしくないような内容だ。
なんでも綺麗にしてしまうクリークの力だが、その力は無限にある訳ではない。
自分の命を代償にして使える力なのだ。
クリークの命を削っている事を分からせる為に、葉を散らせるという表現方法は非常に上手い。
また、力をどれくらい使うのかを表現する方法も、散る葉の多さで表現していたのも上手い。
また、伏線の張り方も上手かった。
こてんことナッパの怪我を治した時も、ピックちゃんの回想の中でも、ちゃんとバックで葉を散らせていた。
クリークが全ての命を使い切り、消えてしまうというのも良かった。
妖精達に、クリークがどれだけ大きな存在だったのかを気付かせ、クリークが居なくなった今、自分達が泉を綺麗に保たなければならない、と決意する良い切欠 となったからだ。
最後に、クリークは完全に死んだわけじゃない、と救いを残していたのも良かった。
こてんこてんこ初と言って良いほどの良い話だった。


Bパートは、水の花を巡るドタバタギャグ話だった。



水の城の聖なる泉のほとりに咲いている水の花を、研究の為に譲ってもらった。



水の花に、天の国の住人をやっつける力があると思った男爵は、水の花を奪おうとした。
だが、誤って水の花に顔を突っ込んでしまった。
すると、男爵の顔が格好良くなってしまった。
更に、言動まで格好良く(あくまで自分でそう思っている)なっていた。



格好良くなった男爵を見て、ピックちゃんが心動かされてしまった。
ショックを受けたこてんこは、まてんこにてんしんしてしまった。
まてんこは水の花の力で男爵が格好良くなったと信じられず、うるさいぬとねこうもりに水の花の水をかけた。



すると、うるさいぬとねこうもりが格好良くなった。
言動もなにやら芝居染みている。





まてんこは調子に乗って、むーむーさんや妖精たちに水の花の水をかけまくった。
水をかけられたむーむーさんや妖精達は皆、格好良く(?)なった。



まてんこは、自分が水の花の水を被って、ピックちゃんに好かれようとたくらんだ。
だが、男爵が水の花を奪おうと戦いを挑んできた。
まてんこは男爵号とこてん号に水をかけた。
すると、男爵号とこてん号は格好良く(???)なった。



すると突然、皆が元の姿に戻った。
どうやら時間制限付きだったようだ。



元の顔に戻ってしまったまてんこは、もう一度格好良くなろうと、水をかぶった。
だが、格好良くならなかった。
水を被っている最中にこてんこに戻った。
すると、こてんこは格好良い顔になった。
こてんこは、気障な言葉でピックちゃんを褒め称えた。


Bパートは、久々に大爆笑させてもらった。
筋としては単純なのだが、設定とキャラクターを上手く使って面白い話に仕立て上げていた。
ただ顔が格好良くなるだけだったら、最初だけしか笑えなかっただろう。
だが顔だけでなく、本人が格好良いと思う言動を振りまくという設定があったからこそ、今回は笑いを継続出来たのだろう。
特に面白かったのはむーむーさんだ。
あのギャップを見せ付けられたら、笑うな、という方が無理なくらい可笑しかった。
また、こてんこがまてんこにてんしんする理由も下らなくて笑えた。
ギャグ話の場合、話の腰を折らない為にも、下らない理由でまてんこにてんしんさせるのは間違いではないだろう。
それにしても今回のBパートは、16話のBパートや18話のAパートに並ぶ面白い話だった。
笑いという点で言えば、今回のBパートは一番だろう。
ところで気になったのだが、水の花の水を、女王様やドォンやヴァーやルーにひっかけたらどうなっていただろう?


Aパートは前回に引き続いて三井秀樹氏が、Bパートは長澤絵美氏が脚本を担当していた。
三井秀樹氏は、面白い話だけでなく、寓話的な話も書けるようだ。
長澤絵美氏は、以前もこてんこてんこの脚本を担当していたようだが、何話だったかは憶えていない。
(恐らくは詰まらない話だったのだろう。面白かったら僕は脚本家をチェックするからだ)
だが、今回のギャグ話は非常に面白かった。
これからは本田雅也氏と共にギャグ話を担当して欲しいものだ。




見所



ファイヤーピックちゃん
クリークの為に戦う女妖精。



格好良くなったむーむーさん。
ちょっとねぇ・・・アンタ卑怯だよ。ここまで格好良くなったら笑っちまうだろう?



格好良くなったまてんこ。
どいつもこいつも、何で目が面白いんだよ!ズルいぞ?

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