木曜日, 3月 23, 2006

こてんこてんこ 第25話

今回は、AパートBパートは共に面白かった。

Aパートは、天の国のお城に化け物が出て来たという噂を聞いたこてんこ達が化け物の正体を明かすという話。



天の国のお城で、こんな感じの化け物が徘徊しているとの噂が出ている。



女王様はただの噂にしか過ぎない事なので、放置するように厳命した。



その日の夜。
女王様はああ言っていたものの、化け物が気になる為、皆で化け物探しをする事にした。



化け物探索の途中でピックちゃんとナッパが消えてしまった。
彼等が消息を絶ったと思われる部屋には、生地の入ったボウルがあるだけだった。



皆が目を離した隙に、ボウルと鎧が消えた。
ボウルから生地が零れていたため、生地を頼りに追っていくと女王様の部屋にたどり着いた。
ピックちゃんやナッパだけでなく、女王様まで化け物にさらわれてしまったと思ったこてんこは、まてんこにてんしんしてしまった。



まてんこは生地をおもちゃにして暴れだした。
エンジェルリングを装着したいが、女王様しか出来ない。
まてんこに追い詰められるドォンとむーむーさん。



危ないところでエンジェルリングをてんちゃくさせた。
見るとそこには鎧が立っていた。
鎧が正体を明かすと、それは女王様だった。ピックちゃんとナッパも一緒だ。



女王様は全てを白状した。
一人で大きなケーキを食べたくて、夜中にこっそりケーキ作りをしていたのだ。
けれど失敗してしまい、それが化け物に見えてしまったという事だった。
まてんこが放り投げたボウルが暖炉の火で焼け、おいしそうなケーキになった。
女王様は満足そうに焼き立てのケーキをほおばった。


Aパートは、騒動の種が分かればなんとも人騒がせな女王様でした、チャンチャン。
というだけの話だった。
でっかいケーキを一人で丸ごと食べてみたい、という願望は誰にでも一度は思う事だろう。
女王様もそれをやったに過ぎない。
それは良いのだが、女王様が夜中に自分でケーキを作る理由が抜けていたのは残念だった。
どうしてわざわざ自分で、しかも夜中に作ろうと思ったのだろうか?
女王様なら料理長なりケーキ職人(お菓子職人のオヤツンとか)なりに作らせれば良いだけではないだろうか?
それに自分で作るにしても、夜中である必要は無い。
だが昼間は仕事があるから夜中でないと無理、という理由が考えられるが、そこは説明しないと分からない。
はっきり言って、それまでのこてんこてんこにおいて、女王様が昼間何をしているのか、僕は知らない。
知っている事といえば、エンジェルリング飛ばしぐらいだ。
それぐらいだったら、空き時間はたっぷりとあるだろうし。


Bパートはイソップ童話「金の斧銀の斧」をこてんこてんこ風にアレンジした話。



天の星を1個奪った男爵だが、こてんこに追いかけられる途中で天の星を落としてしまった。
うるさいぬとねこうもりがこてんこ達を足止めしている間に、男爵は泉の女神と会う。
女神は男爵が落としたのは天の星1個か、それともデラックスな天の星のどちらかと聞いた。



男爵は大魔王に褒められたいばかりに嘘をついてしまった。
すると、泉の女神は罰として男爵を魚に変えてしまった。



世知辛い現世に嫌気がさした男爵は、このまま魚のままで生き続けようろ思った。
まてんこは男爵をなんとか釣り上げようと苦心している所、釣竿を泉に落としてしまった。
泉から出てきた女神は男爵の時と同じようにまてんこに質問した。
まてんこは男爵と同じように、嘘をついた。



魚になったまてんこは、男爵を追い掛け回した。
せっかく魚になったのに、まてんこに追いかけられる男爵。



エンジェルリングをてんちゃくされたまてんこはこてんこに戻った。
だが、体は魚のままだ。
そこでピックちゃんは泉の女神にこてんこを元の姿に戻すようにお願いした。



だがこてんこは、泉に落ちた天の星を返して欲しいと言った。
驚くピックちゃんだったが、こてんこは、天の星は自分の身に代えても守らなければならないものだから、と言って譲らなかった。
泉の女神はこてんこの強い思いに心打たれてこてんこを元の姿に戻した。



泉の女神は、ねこうもりとうるさいぬの男爵を思う気持ちにも応え、男爵も元の姿に戻した。


Bパートは童話「金の斧銀の斧」をベースにしたギャグ&感動話だった。
良く深い男爵やまてんこが罰を受けて魚になってしまう展開や、
偽警官に扮したねこうもりとうるさいぬがこてんこをスピード違反で取り締まるシーンや
魚になった男爵が魚のままがいいや、と現状を受け入れてしまう所はとても面白かった。
だが、最後の元の姿に戻る所の経緯、特にこてんこの所は作りすぎな感が否めなかった。
泉に行き、魚の姿になるまではまてんこであった為、魚の姿になったこてんこが何の疑問も持たずにその状況を受け入れてしまっているのはいただけない。
展開上、そうしなければならない事は重々承知だが、そこはどうにかしてこてんこを納得させて欲しかった。(こてんこを納得させるのは非常に難しい事だが)
また、こてんこが自分の事より天の星の方が大事、という態度を取ったのは正義の主人公らしくて立派だった。
が、少しうそ臭さを感じてしまった。
それまでのギャグ展開から自然な流れで感動展開になっていれば文句は無いのだが、今回のBパートは無理があったように感じた。
極端な話、こてんこや男爵は元の姿に戻さずに終わらせてしまっても良かったかもしれない。
ギャグ作品は投げっぱなしで終わるという話はいくらでもあるからだ。
が、こてんこてんこに限ってしまうと、そうはいかないだろうと思っている自分がいる。
僕には考え付かないのだが、もっと綺麗にまとめる事は出来なかったのだろうか?

ところで、「金の斧銀の斧」話とくれば絶対に外せないネタがある。
皆も知っているとは思うが、ドラえもんの「きこりの泉」という話だ。
ドラえもんが出した「きこりの泉」は寓話そのままの道具で、正直に答えると泉に投げ入れた物より数倍グレードアップした物がもらえるというものだ。
道具の効果を知ったジャイアンが欲張っておもちゃを全部泉に投げ入れようとしたら、誤って自分が泉に入ってしまった。
すると、普通のジャイアンときれいなジャイアンの選択を迫られた。
ドラえもんとのび太が正直に答えると、代わりにきれいなジャイアンが手に入ったというオチ。



漫画版



アニメ版


何より面白いのは、泉から逃げようとする汚いジャ イアンを、女神が頭を押さえつけている所だろう。
これは傑作だ。


今回のこてんこてんこは両パート共に本田雅也氏が脚本を担当していた。
以前のようなキレのある脚本でなかったのは残念だ。




見所





女王様。
今回はメインとあって、可愛い顔だった。



風にたなびく男爵ヘアー



泉の女神。構図がなんともエロゲーっぽい
嘘をつくと・・・



こうなる。
怒りのあまり、トンでもない所から牙が生えてしまった。

カテゴリ:こてんこてんこ