酷い話だった。
啓太とようこの契約話なのに、こんなに詰まらない話になるとは思わなかった。
そもそも、犬神使いの修行がどれ程厳しいものなのかの説明が無いのが問題だ。
啓太が口で「辛かった苦しかった」と言っても、全く説得力が無い。
ほんのちょっとでも修行時代の回想を入れてくれれば、どれ程の修行だったのかが分かったのだが。
あと、啓太が犬神使いなのに犬神が付かないダメ犬神使いなのに、どうしてあんなに明るいのかが分からない。
どうして犬神使いの家を追い出されたにも関わらず、あんなに明るいのだろう?
そもそも、啓太と啓太以外の犬神の違いを見せていないのが問題だ。
啓太がどれほど犬神使いとして常識外れなのか、それをきちんと見せてくれないと分からない。
犬神のはけが啓太に「ようこを躾けてほしい(意訳)」と話していたが、それも全く意味不明だった。
僕が思うに、犬神は犬神使いに服従するべき存在なのだ。
ようこは常識を逸した犬神なのだろう。
普通なら、犬神達がようこに犬神のなんたるかを教育すべきだろう。
どうして教育もせずに(少なくとも僕には犬神達がようこに教育をしたような形跡は見られなかった)啓太に契約させ、啓太に教育させようとしたのだろうか?
最も不可解なのは、啓太が邪鬼達に襲われた時、どうしてようこの言いなりになったのかが理解できない。
何故なら、ようこの弱点である犬を、啓太は持っているはずだからだ。(啓太は犬をナップザックにしまっていて、犬もナップザックから顔を出したが、その後
逃げた描写は全く描かれていない。)
あのシーンでは啓太はナップザックから犬を出し、ようこに契約を迫れば良かったのだ。
啓太なら絶対にそうする。
そうしなければおかしいのだ。
そもそも、ようこが涙を流しながら犬に怯えた時も、啓太は仏心を出すはずが無いのだ。
何故なら、ようこと出会う前も、ようこと出会って逃げられた後も、ようこを自分好みの犬神に仕立て上げてやると意気込んでいたからだ。
それまでのエピソードにおいて啓太は、犬神を犬神使いの下僕としか見ていない事を散々示していた。
それなのに邪鬼達に追い詰められて、切り札を使わないまま、ようこの言いなりになるなんて・・・
これがまだ、犬をナップザックにしまおうとした時に、犬が逃げてしまったのならまだ理解できたのだが。
まさか、2話目で絶頂を迎えた「いぬかみっ!」がここまで一気に下降するとは思わなかった。
玉井☆豪氏には期待していたのだが、この程度だったとは・・・非常に残念で、非常に悲しい。
ギャラクシーエンジェルやローゼンメイデン(一期の5話)で見せたあの面白脚本はなんだったのだ?
玉井☆豪氏は、有能なシリーズ構成(例えば、花田十輝氏)の元で脚本を書いた方が十分に能力を発揮できるのだと確信した。
今回で感想を書くのは止める。
見所
ようこ
カテゴリ:いぬかみっ!