金曜日, 7月 28, 2006

ゼロの使い魔 第04話

詰まらない話だった。
平民と貴族の関係と貴族同士の関係を説明する話だったのに、そことは全く関係ないところで折角の説明も台無しになってしまった。
シエスタが貴族に気に入られ、否応無く貴族の屋敷に行った所は、この世界における平民と貴族の関係を表した良いエピソードだと思う。
だが、シエスタが貴族の屋敷に行った事を知った才人の行動がマズい。
どうして才人はシエスタを貴族から返してもらおうと思ったのだろう?
才人がシエスタをどんな事があっても助けたい!と思うようなエピソードがあっただろうか?
ギーシュとの決闘で傷ついた体を癒してくれた?
それはルイズがやった事で、シエスタがやった事ではない。(ルイズ及びシエスタの言っている事が嘘でない事が前提だが。)
ルイズに食事抜きを言い渡され、餓えている所を助けてくれた?
確かに、厨房には案内はしたものの、飯を食わせてくれた(といっても貴族達の食い残しだが)のは料理長で、シエスタではない。
シエスタと才人が関わっていて、尚且つ才人がシエスタに恩を感じそうなエピソードはこれくらいだろう。(ルイズのシルクの下着の洗い方くらいじゃ感謝こそすれ、恩は感じないだろう。)
一体どうして才人はシエスタを助けようと思ったのだろう?
これがもし、ルイズが誘拐されたという事であれば、まだ納得できる。
何せ、お仕置きで追い出される事もあるが一応、部屋の中で眠る事が出来るし、お仕置きで食事抜きと言うこともあるが一応、三食食わせて貰っている。
使い魔という立場ではあるが、平民以上の扱いを受けている事は確かだ。
仮に才人が、ルイズに仕えて間もない平民だとしたら、例え死ぬような病気に罹ったとしても放置されていただろう。(当然、ルイズとしては『才人が死んでも新しい平民を連れてくればいいや』と思うだろう。それがこの世界における貴族の価値観だから。)
もし、才人がルイズの使い魔なのに部屋に入れてもらえず、飯も満足に食わしてもらえず、寒さに震え、腹を空かせているような扱いを受けていたとして、そこにシエスタが才人の身を哀れんで寝床や食事の世話をこっそりしたら、才人はシエスタに大恩を感じただろう。(これは使い魔は貴族の持ち物である為、平民が使い魔に触れる事など以ての外で、バレたらシエスタが酷い目に遭うという設定だったら、だが。)
せめてこれくらいはやってくれないと、今回の才人の行動には納得できない。

あと引っかかったのは、才人が貴族の屋敷から一旦ルイズの所に戻った時に、ルイズが平民が貴族の屋敷に踏み込む事がどういう事かをきちんと説明しなかった事だ。
才人が相手にしようとしている貴族がどういう立場で、手を出すとどうなるかを才人に説明しなかったのはおかしいと思った。
ここは才人に相手がいかに危険で強大なのかを教えておかなければならないはずだ。
あの貴族に手を出したら、才人はおろか、ルイズや学校までも迷惑を蒙ってしまうのだ、と。
そして、ルイズは才人がシエスタを助けるなどと考えないようにと釘を刺さなければならないはずだ。(ルイズだったら感づいても良さそうなものだが・・・)
それを聞いた才人が、貴族に楯突くことでもしかしたら自分は死ぬかもしれないと、自分の命とシエスタの開放とを天秤にかけてシエスタの救出に向かうか否かを選択するようにして欲しかった。

ますます作りの甘さが目立ってきた。
いい加減、まともな話を書いて欲しいものだ。

散々文句はつけたものの、オチのエロ雑誌は才人が元の世界に戻る為の伏線としては上手い使い方だと思った。
今後、才人がどうやって召還した魔法使いを探し出すのかが気になる所だ。




カテゴリ:ゼロの使い魔