土曜日, 7月 15, 2006

ちょこッとSister 第01話

最低最悪だ。
まず、サンタが主人公に妹をプレゼントするという設定に唖然としてしまった。
おねがいマイメロディのように、異世界と人間界と2つの世界が存在する世界ならまだしも、この作品はどうもそういう世界ではなさそうなので、尚更置いてけぼりを食らった感じだった。
これが例えばちょびッツのような人型コンピュータやA.I.のような人型ロボットならばまだ許せる。(もしかしたら、人間でなく、ロボットやホムンクルスのような人外の生命体なのかもしれないが)
まあ、100歩譲って「サンタが妹をプレゼントした」を受け入れるとして、この後がいけない。
まず、主人公がどうしてこの異常な状況をあっさりと受け入れてしまったのかが理解できない。
受け入れても良いのだが、そこに至るまでの過程をきちんと描かなければいけない。
これが例えば、自称サンタの使いのお姉ちゃんを探しまくるが結局見つからず、かといって警察に届けるにも事情を説明した所でこんな荒唐無稽な話を信じてもらえるはずはない、と妹と称する少女をどうにかしようとした挙句、「これはどうも俺がなんとかしないといけない!」という展開になればまだ納得できた。
最も腹が立ったのが、主人公が子供の頃の話だ。
まず、主人公がどうして妹が欲しいと思ったのかが明かされていない。
どうして弟ではいけないのだろうか?どうして妹に拘るのだろうか?
これが例えば、主人公に男友達に妹がいて、遊びに行くといつも後から「おにーちゃん、おにーちゃん」とちょこちょこ付いてくる姿がとても可愛く見えて、「ああ、妹って可愛いんだなぁ。僕にも妹がいたら、『おにーちゃん』て呼んでくれるのかなぁ。妹がいたらいいだろうなぁ・・・」と思ったのであれば、動機として十分だと思う。
そして僕が一番腹が立った所が、サンタに妹が欲しいと願った所だ。
子供の言う事とは言え、これは最悪だ。
僕はてっきり、「お母さんを元気にして下さい」とお願いすると思っていたのだ。
母親が一番傷つき、一番苦しみ、一番悲しんでいるのに、母親の体を気遣う気持ちはほんの少しで、後は己の欲望の赴くまま「妹が欲しいです」と言う主人公に殺意を抱いた。
どうして泣きながら謝る母親を見て「お母さん可哀想」と思わないのだろう?
どうして「妹が産まれて来なかったボクって可哀想」と思うのだろう?
僕は主人公のサンタへのお願いを聞き、主人公は母親の事を単なる「妹製造機」としか見ていない事が分かった。
ここまで倫理観の無い鬼畜な主人公は初めて見た。
アニメ版To Heart2に出てきた最低最悪の糞女、笹森花梨を下回るクズが現れるとは思わなかった。

僕はこの初回を見て、原作者は人の心や命を軽く見ている人間だと判断した。
このような人の道を外れた作品は世に出すべきではないと思う。
即刻打ち切るべきだ。




カテゴリ:アニメ